年末調整は1年の集大成

(2010年12月02日)

 

今日は、ものすごく遅いのかもしれませんが、年末調整のことについて
何回かにわけて書いてみたいと思います。
 
この時期になると、年末調整をして手取りの給与が増えた・減ったという
経験をされた方は多いのではないでしょうか?
それは、会社が皆さんの年末調整をしてくれたからです。
もし、このコラムをご覧の方が、自ら起業をすれば、今度は皆さんが
(会社が)従業員さんの為に年末調整をしなければなりません。
 
それでは、年末調整の仕組みについてご案内します。
 
■年末調整意味の
 
年末調整を一言でいうと
「概算所得税額と確定額の差を年末の給与にて加減算することで、
会社が給与所得者の確定申告を代行している」ということになります。
 
つまり、毎月の給料やボーナスから天引きされている所得税の1年間の
合計と本来のその従業員さんの給料・ボーナスに対する所得税が
少しズレているので、その部分を調整するという意味です。
 
毎月天引きする所得税は、国税庁が発行している
「源泉徴収税額表(月額表)」にあらかじめ定められています。
その源泉徴収月額表は、賞与が年間で給与の5か月分支給されると
仮定して作られているそうです。その為、ズレるようです。
それ以外にも生命保険・損害保険の加入状況等様々な原因があるようです。

■年末調整をする人としない人
 
年収2,000万円超のサラリーマンのような人は年末調整をせずに
確定申告をしなければなりません。ここでは年末調整の対象となる
人ならない人を区分します。
【年末調整対象者】
(1)年初から年末まで1年を通じて働いている人
(2)年の途中で入社した人で、年末まで働いている人
(3)年の途中で退社した人で次に掲げる人
  ①死亡により退職した人
  ②12月中に支給する給料をもらったあとに退職した人
(4)年の途中で海外の支店などに転勤した人、海外の支店から帰国した人 など
【年末調整の対象外の者】
(1)年間の給料が2,000万円を超える人
(2)扶養控除等申告書を提出していない人、別の会社で年末調整を受ける人
(3)日雇労働者
 
■年末調整の対象となる給料とは
 
年末調整では、年初から年末までの間に支払うことが決まった給料が
対象となります。その為、資金繰りの都合などで支給が翌年になって
しまったとしても、その未払いの給料も(年末調整の対象となるので)
含めて年末調整しなければなりません。
 
また、年の途中で入社した人が、入社前にほかの会社で給料をもらって
いた場合は、この給料も合算して年末調整を行わなければなりません。
その為、途中で入社した人には、前の会社でもらった「源泉徴収票を
すみやかに提出してもらいましょう。「源泉徴収票」の確認ができない
場合は、年末調整ができないのでご注意ください。
 
■年末調整はいつするのか
 
年末調整は、12月の最後の給料を支払うときに行います。
また、最後の支払いが賞与になる場合は賞与を支給するときに
年末調整をすることも認められています。
この場合、12月の給料がまだ支給されていないので見積額で年末調整を
行うことになります。ただし、実際に支払った給料と見積額が違う場合は
再度年末調整をしなければなりません。また、給料をもらっていたひとが
①死亡退職した場合は、その退職のとき、②海外支店などへの転勤により
非居住者となる人は、その出国のときに、年末調整を行うことになります。
 
■年末調整の計算方法
年末調整の計算は、まず年間の給料とボーナスの総額を集計します。
その金額から「給与所得控除額」を差し引きます。それから生命保険料控除、
地震保険料控除、配偶者控除、扶養控除などを差し引き、所得税率を掛けて、
所得税を算出します。
 
住宅ローン控除を受けている人は、住宅ローン2年目から年末調整で処理する
ことが出来ます(1年目は確定申告をしなければなりません)。

医療費控除を受けたい場合には、年末調整が終わった後に確定申告をすることが
出来ます。医療費(扶養親族の医療費も含みます)が多い従業員には、年末調整後に
確定申告をするようにお薦めしましょう。医療費控除は、医療費のうち「所得の5%」か
「10万円」のいずれか大きい金額を超えている部分が対象になります。