医療保険の仕組みについて④

(2011年03月21日)

 
3月20日のコラムにおいて医療保険の解約返戻金に
ついて話をしました。
 
今日は、医療保険の不正請求について話をします。
 
医療保険は被保険者が死ななくても保険金を得ることが
できます。普通の死亡保険は被保険者が死亡しないと
得ることができません。そのため、不正に保険金を得ようと
思ったら、自殺するか、人を殺すかすることになって
しまいます。
 
医療保険では、被保険者が死ななくてもかまわないので、
病気で治療のため入院したなどとお医者さんに書類を
かいてもらえば、それで入院の保険金をもらえることに
なります。死亡保険金と比べれば額は小さいが、
病院で寝ているだけで、保険金が手に入るというのは、
なかなか魅力的なようです。
 
もちろん、そのようなことで保険金を支払っていたら、
保険会社もやっていられなくなります。
このような不正を防ぐためにも、保険会社は
いろいろ苦労しています。
 
やっかいなのは病気によっては、真実の保険金の請求
なのか、不正な請求なのか、区分けするのが難しいことが
あるということです。
 
不正な請求を排除するために真実な請求にも制限が
加えられたり、保険金の支払対象が制限されてしまったり
しまいます。これは、判定が難しい病気ははじめから
給付の対象にしないということです。
 
■医療制度の変化と医療保険
医療保険のサービスは、医療技術の進歩や医療制度の
変化により大きく変化します。新しい病気が登場したり、
重大な病気だったものが簡単に治るようになったり、
それほど思い病気ではなくなってしまったりします。
例えばがん保険でも、昔はがんによる死亡保険金が
主たる保障だったのが、近頃ではがんと診断された
事に対する給付が中心となってきます。
また、高額の費用が自己負担となる高度先進医療に
ついても、その治療方法が将来的に通常の健康保険の
中に吸収されてしまえば、それに対する高度先進医療の
給付はなくなってしまいます。
 
損害保険方式の1年単位の保険であれば毎年保障の
内容を見直すこともできますが、生命保険方式の長期
医療保険では、そういう簡単に保障の内容を変更する
ことができません。
ここらへんは保険会社にとっても加入者にとっても
なかなかうまい解決策が見つからない問題です。