相続の放棄はどうやるの①

(2011年03月22日)

葬儀がおわり、遺産相続の段階になると、ケースによっては、
「私、相続権を放棄する」
なんてことを口にされる場合があります。
では、その遺産相続の放棄はどのような手順で行うのでしょうか。
今日は、その話をします。
 
□相続の放棄
相続人は、相続開始により被相続人の財産上の権利義務を
継承したことになりますが、一定期間(熟慮期間)内であれば、
相続放棄の手続きをすることにより権利義務の継承を拒否
することができます。相続を放棄すると、初めから相続人と
ならなかったものとみなされます。(民法939条)
財産を放棄する理由は、人によって様々です。たとえば、
積極的財産より消極的財産のほうが多いので相続したくない、
相続争いに巻き込まれたくはない、相続人の一人に相続
財産を集中して渡さない、などがよく見られるケースです。
 
□相続放棄の手続き
相続放棄は、一定期間内に家庭裁判所に相続放棄の申術を
して行います。(民法938条)具体的には、その趣旨
(「相続の放棄をする」という文言)、申述者の住所・氏名、
被相続人の氏名、・最後の住所、被相続人との続柄、
自分のために相続の開始があったことを知った年月日等を
記載した申述書を提出します。(家事審判規則114条)
 家庭裁判所は、申述が本人の真意に基づくものであることが
確認できればそれを受理し、これにより、初めて相続放棄が
成立します。
つまり、家庭裁判所を通さずに、相続人間で相続放棄の約束を
しただけでは、正式な放棄の効力は生じません、当然、
遺産分割で何ももらわないようにすることもできますが、
相続を放棄したわけではないので、被相続人に債務がある場合、
債務のみ相続することもあることに注意する必要があります。
 
□3ヶ月間の熟慮期間
 相続人は、相続を放棄するかどうかを決めるために
相続財産を調査することができます。この調査等のために
3か月の期間が認められており(民法915条)、この期間を
熟慮期間といいます。ただし、3ヶ月間では調査が終了しない
場合、この期間内であれば、家庭裁判所に期間の延長を求める
ことができます。
 
続きはまた後日話をします。