FPの視点で見た災害者支援制度情報について

(2011年04月01日)

東日本大震災において被害に遭われた皆様方に 心より
お見舞い申し上げます。

これまでも皆様にお伝えする内容は被災者を経済面で
バックアップするための各種制度情報をご紹介いたしましたが、
今日はFPの視点で話をいたします。


(1)預金の引き出しについて
地震や津波などの自然災害により通帳、キャッシュカード、
印鑑を紛失しても、最大10万円(ゆうちょ銀行は最大20万円)
を一時的に引き出すことができます。ただし、預金口座の
残高が上限です。

その際、必要なもとして以下のものがあります。
運転免許証
公的医療保険の被保険者証(健康保険証)
などの本人確認できるもの。

それもない場合
被災時の居住地域を管轄する役所で「被災証明書」をもらうと、
身分証明の代わりになります。


(2)ご家族がお亡くなりになった場合
市区町村役場では、災害(※)で亡くなられた方の遺族に
対して災害弔慰金を給付しています。

金額は自治体ごとに異なりますが、
「災害弔慰金の支給等に関する法律」により
●生計維持者の死亡・・・500万円を越えない範囲で支給
●その他家族の死亡・・・250万円を超えない範囲で支給

するように定められています。
※対象となる災害は自然災害で1市町村につき住居が
5世帯以上消滅した災害です。

なお、災害救助法適用地域では、埋葬の現物給付も
行われています。
埋葬費用等でお困りの場合は市区町村役場か都道府県庁に
相談するとよろしいかと思います。


★厚生労働省「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に
かかる災害救助法の適用 について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014j2y.html



(3)電話、水道光熱費について
ライフラインを支える会社の中には、支払いを猶予・減免
するしくみを設けているところがあります。
早めに手続きをすれば貴重な資金の目減りを防げます。

「NTT東日本」では、地震により設備が故障したり、避難して
いて電話が利用できない人に対して、その期間の基本料金を
無料にするとしています。
災害救助法が適用された地域(今回は青森、岩手、宮城、
福島、茨城)に住んでいて、実態的に電話が使えない場合
でも申し出すればOKです。
電話料金を振り込みで行っている場合であれば、被災者が
申し出れば、延滞料金なしで支払期限を延長することが
できます。(口座振替とカード払いは対象外です)


★NTT東日本「平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う
電話料金等の取扱いについて」
http://www.ntt-east.co.jp/release/1103/110312g.html


「東北電力」においても、電気料金の支払い猶予や使用して
いない期間の基本料金の免除を受けることが可能です。

ただし、猶予も免除も本人からの申し出がないと使えません。
手続きは早めに行いましょう。


★東北電力「平成23年東北地方太平洋沖地震により
被災されたお客さまに対する電気料金等の特別措置の
対象市町村の拡大について」
http://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1182549_1049.html



「公的医療保険」「介護保険」の保険料についても特例
措置が講じられています。加入している公的医療保険の
窓口に確認しましょう。減免や猶予などの措置が利用できる
可能性があります。

「NHK受信料」に関しても、免除制度があります。口座引き
落としやカード払いにしている場合は手続きをしないと勝手に
徴収されてしまいます。
免除になるかどうかは被害の程度により異なりますが、
問い合わせする価値はあります。

4)住宅ローンについて
住宅ローンの支払いが困難な場合は融資を受けている
金融機関にすみやかに相談を。

返済方法を変更するなどにより一時的に負担を軽減する
ことができます。特にフラット35では、被災等により返済が
困難になった場合の措置が制度化されています。

利用を検討する場合は住宅金融支援機構にお問い合わせ
ください。
携帯サイトでも災害関連情報がチェックできるようになって
います。

★住宅金融支援機構PCサイト「平成23年東北地方太平洋
沖地震により 被災された方へのお知らせ」
http://www.jhf.go.jp/topics/ct_jhtp_000000.html

★住宅金融支援機構携帯サイトhttp://www.jhf.go.jp/i/

★住宅金融支援機構「平成23年東北地方太平洋沖地震に
関する被災者専用ダイヤル」
 ※被災者専用ダイヤルです
 TEL0120-086-353(受付時間 9時~17時※土日も実施)

5)生命保険・共済について
生命保険会社及び共済(消費生活協同組合が行う共済事業)
では、災害救助法が適用された地域の被災者のご契約に
ついて以下の特別措置を実施しています。

★保険料払込猶予期間の延長
→契約者からの申し出があれば、最長6カ月延長可能

★保険金、契約者貸付金等の迅速払い
→契約者からの申し出により、必要書類を一部省略するなど
簡易迅速な支払いができるようになっています。

6)納税・申告について
災害救助法が適用された地域にお住まいの人は、自動的に
納税・申告期限が延長されています。

また、住宅家財等の損失にかかる雑損控除及び災害減免法
による減免を平成22年分所得から適用できるようになって
います。

★野田財務大臣記者会見の概要
http://www.mof.go.jp/public_relations/conference/my20110312.htm

7)教育費について
災害救助法が適用された地域では、災害により学用品を
失った児童・生徒に対して教科書や文房具、通学用品等の
現物支給があります。高校の授業料免除措置を利用できる
可能性もあるので市区町村役所か学校に相談してください。

「日本学生支援機構」では災害で家計が急変した生徒に対して
奨学金(無利子)を融資しています。

★日本学生支援機構「緊急採用奨学金、減額返還・返還
期限猶予の受付について(東北地方太平洋沖地震及び
長野県北部の地震)」
http://www.jasso.go.jp/kouhou/press/press110328.html

8)自宅が全半壊している場合
被災者生活再建支援法により、自然災害で自宅が全壊もしくは
半壊した被災者に最大300万円を支給するしくみがあります。

ただ、民主党の特別立法チームがこの給付額を増額する
提言案をまとめており、内容が変更する可能性があります。
今後の展開に注目です。

★被災者生活支援法の概要(現行)
http://www.bousai.go.jp/hou/pdf/080818gaiyou.pdf

9)復旧資金が足りない場合
災害復旧のための資金が足りない人のために、さまざまな
低利の融資制度が設けられています。

★内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」
http://www.bousai.go.jp/fukkou/kakusyuseido.pdf

事業資金に関しては下記サイトをご参考にしてください。


★中小企業庁ホームページ
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2011/110314TohokuEarthquake.htm
 
以上です。是非ご活用下さい。