被災者のための地震保険情報について

(2011年04月07日)

東日本大震災からの復興に向けての様々な動きが出てきます。
直近で特に被災した方にも関係する地震保険の保険金の
支払いや契約に関する疑問などについて実務的な対応について
話をします。 

□地震保険の支払い
地震保険に加入して被災した人は、保険金は、いつ・どの位・
支払いになるのか
ということが一番気になるところだと思います。

地震保険の保険金の支払いは損害の程度に応じて
(1)全 損:地震保険の契約金額の100%(時価が限度)
(2)半 損:地震保険の契約金額の50%(時価の50%が限度)
(3)一部損:地震保険の契約金額の5%(時価の5%が限度)の
3段階となっています。 

さらにこの3区分はそれぞれ所定の基準を元に分けられます。
被災したからといって、必ず地震保険の支払い対象となる
わけではありません。

例えば、建物の場合には主要構造部(基礎、柱、壁、屋根など)の
損害に対して何%以上という基準があります。
建物で一部損となるには主要構造部の損害額が時価の
3%以上である場合などや家財なら10%以上必要です。 

今回のように津波で自宅が流されているなら、全損に該当するか
どうかは契約者にも比較的分かりやすいのではないでしょうか。

被害が大きいほど分かりやすいというのも複雑ですが、
そうでない場合には物件の損害確認が済まないとコメントが
難しいというのが実状です。


例えば今回の地震、東京都内などでもかなりの揺れが
ありました。
都内で倒壊した建物はほとんどないでしょうが、家財が
倒れたなどのケースは結構あるのではないかと思います。

食器が数枚割れた程度ということであれば、地震保険の
支払い対象にならない可能性の方が高いはずです。
また地域によっては液状化の被害がでていますが、保険金の
支払いは個々に被害状況によります。

当然保険金が支払われるケースとそうでないケースがあります。
その為必要なのは早めに契約先の損害保険会社に連絡をして
対応してもらうことです。

地震保険が支払われるかどうかは分からないのも不安ですが、
結論は早くでた方がその後のことも考えやすいのは確かです。

また特に被害の大きい地域については衛星写真や航空写真で
被災状況を確認して早期の支払いを進めています(数が多く
個別に損害確認ができないのと被害状況からみてそれを
しなくても全損認定できるため)。
 適宜情報が損保協会でも情報を掲載していくようなので確認を
するようにしてください。 

また被災して保険証券が見当たらないが大丈夫かという質問も
良く受けますが問題ありません。
契約データは保険会社にあり、全国どこの支社でも契約は
確認できます。さらに火災・地震保険のことはご主人がやって
いて亡くなってしまった。

残された家族はどこで地震保険に加入しているか分からないと
いうケースもあるでしょう。
その場合でも損保協会の窓口で確認することができます。
仮に本人確認書類がすべてなくなっていても氏名や住所、
物件の所在地あるいは電話番号などで本人確認を取って
対応しています。


○すぐに地震保険の請求ができない場合はどうする?
損保の時効は3年間です。
慌てる必要はありませんが、できれば請求はすぐにできなくても
被災した旨の事故報告はしておきましょう。

被災して保険金が未払いのままになっている記録は保険会社に
残ります。契約者が請求を忘れてしまっていても長期間に
渡って保険金の支払いが滞っている案件は損害保険会社も
気にしてみています。
報告して請求がなければ所定の頻度で連絡も来ますから
連絡だけしておきましょう。
 
また保険料が支払えなくて困っている人も最長6カ月の
猶予が設けられています。保険会社に確認の連絡を忘れずに
入れるようにしてください。


○地震保険の支払いをしても保険会社は潰れないのか?
巨大な地震が起これば膨大な保険金の支払いが予想され、
損保会社は大丈夫か という不安も出てくると思います。

地震保険は保険会社が政府に対して再保険をつけて保険責任を
分担する官民一体の保険制度で、他の損害保険とは仕組みが
違います。 

但し地震保険には加入者全体の保険金の支払い限度額が
あります(5兆5,000億円)。
これを超える支払いがでる場合、加入者全体で按分することに
なっています。 

今回の震災は、阪神淡路大震災の保険金の支払い(783億円)を
超えると言われています。
最終的な金額が確定しているわけではありませんが、
現在の地震保険の総支払限度額から見ると、今回はそんなに
神経質にならなくていいと思います。 

復興の動きが増えるにつれ、今後のライフプランや金銭的な
話も増えてくるはずです。
私たちにFPもできることから始めていきましょう。
 
○各種問合先
地震保険の契約や請求などについて分からないことがある場合、
下記の照会先に連絡するようにしてください。 

・地震保険の契約先の保険会社が不明な場合の問い合わせ先
(社)日本損害保険協会 地震保険契約会社照会センター
 フリーダイヤル 0120-501331(祝日を除く月~金 9:00~17:00)

・その他問い合わせ先
(社)日本損害保険協会 そんがいほけん相談室
 フリーダイヤル 0120-107808 携帯・PHS 03-3255-1306
(祝日を除く月~金 9:00~18:00、土日と当分の間祝日9:00~17:00)