失敗から学ぶ住宅購入術について③

(2010年12月11日)

今日は、『問い合わせ・捨て看板の罠について話をします。

「街角で見かける魅力的な売り文句」


物件を探し始めると、気になるなのが、電柱に張ってある物件情報の看板、
業界ではよく「捨て看板」といわれているものです。
よく物件をお探しされているお客様から「最近は、「捨て看板」が多くなりま
したね~」と言われますが、実は、以前も今もそれほど変わりません。
これは、ご自身が、不動産に興味を持つようになって、いままで目に入らなか
った「捨て看板」が自然と目に入るようになっただけのことです。

この「捨て看板」は不動産業者からみると、すごく面白い仕掛け?
が隠されているといわれています。


では、くわしく話をしたいと思います。


(1)心をわしづかみにする

街角の電柱などで、よく見かける不動産広告、「捨て看板」(通称ステカン)、
実に魅力的な言葉で、道行く人々の心をわしづかみにしてくれます。

ほんと、今すぐにでも「問い合わせしなくちゃ」という、気持になってしまい
ます。
でも、ちょっと待ってください、ご存知だと思いますが、この「ステカン」は、
違法です。
電柱に許可なく看板を貼るのは、軽犯罪法違反になります。貼っているところ
を警察に見つかると捕まります。
よく見ると、このような看板には、会社名が載っていません。これは、貼る側
も違反行為として認識しているからです。

もし、間違ってでも、電話で問い合わせをしたら大変な目に会います。


(2)ステ看板の裏話

不動産会社の営業が、看板を貼っていて警察に捕まると必ず訊かれるのは、
「お前は、誰の指示でこの看板を貼ったんだ?」という質問です。

その時、たとえ会社や上司の指示であっても「自分自身の意思で貼りました」
と言わなかればなりません。
もし、「会社の指示で貼りました」なんて言ったら大変です。

会社自体が処罰されてしまいます。
そのために、このような会社の社員教育は、不動産の勉強をさせる前に、
まず、ステ看板を貼って捕まった場合の対処法を研修するるといわれています。



(3)なぜ捨て看板を貼るのか?

警察に捕まるリスクを負いながら、なぜ捨て看板を利用するのでしょうか?
その理由は3つあります。

1:広告のスピードとしては、抜群

物件発表 ⇒ 文字原稿作成 ⇒ プリント ⇒ 看板貼り付け
この作業は早ければ、2時間ほどで終わります。


2:コストが安い

一般的なチラシなどとくらべ、コストはかなり安いです。
だから、チラシ配布やインターネット掲載をする資金力の無い会社には有効な
広告ツールとなります。


3:反響効率が良い

看板を貼る場所は、物件の周辺の電柱に集中するわけですから、
その地域に興味がある人が目にする確率は高くなります。
費用対効果は抜群です。

一部の不動産業者にとっては、たとえ捕まるリスクがあっても、
「背に腹は変えられない。」といったところです。



(4)解決策

結論から言って、「捨て看板」には、絶対問い合わせをしてはいけません。
違法行為を堂々とやる会社に、一生で一番高価な買い物をお任せできますか?

もし、購入後にトラブルにでもなったら、そんな会社があなたのことを守って
くれると思いますか。
(現地に貼ってある看板は違法ではありません。念のため)

どうしても、その物件が気になるようでしたら、信頼のおける業者さんに確認
をとれば9割くらいは、わかります。
それでもわからないようでしたら電話するしかありませんが、くれぐれも本当
の住所や連絡先は言わないように、電話をかけるとしたら、番号非通知にする
か、公衆電話を利用しましょう。


ちなみに、気になる売り文句には、決まったパターンがあります。
これを知っていたら、もう惑わされなくてすみますよ。




(5)巧妙な文字のマジック

ステ看板には、色々なマジックが隠されています。それは、不動産業界にいる
私でさえ、看板の物件がどの物件なのか2~3分考えないと答えが出せない場
合もあります。
まさしく「なぞなぞ」です。

よく引っかかるのは・・・・

●「駅から○分」→駅名が記載していない。
通常は、看板の貼ってある地域の駅だと思うはずです。しかし、実は全然違う
駅の場合もあります。


●「所有権30坪」
所有権の後に書かれているので、土地と思われがちだが、建物面積の場合が多
い、もしくは、敷地延長など地型の悪い物件


●「6m公道面」
 前面道路は確かに6m道路ですが、実は敷地が接しているのは2mしかない。


●「デザイナーハウス」
「建築デザイナー」という資格はありません。誰でも名乗れます。


●「限定1棟」
複数現場の売れ残りの場合が多い。


●「早いもの勝ち」
本当にいい物件ならば、自社のお客様で決まっているはず。


●「問い合わせ先」
会社名も書いていないのは、いかがわしいことをやっているという認識あり、
確信犯。


●その他
「借地権なのに記載がない」「字型が悪い」など


様々なマジックがあります。彼らはその対象物件をどのように文章にしたら、
お客様の興味を引ける(引っ掛ける?)かを考えるプロ中のプロです。
 

今日のポイント

◎文字のマジックには、注意。
◎ステ看板には、問い合わせはしないこと。