会計人からみた生活保障

(2010年07月23日)

生活保障とは何でしょうか。生活者が生活するうえでさまざまなリスクがあります。失業のリスク、病気やケガまたは高年齢になったことで充分に働けないリスク、自分または家族が介護を必要とする状態になるリスク、自分の財産が災害や経済環境の変化で喪失するリスクなど数え上げればきりがありません。

こうした生活上のリスクの発生を防ぐ、発生した際の損害を最小限に止める、損害を別の形で補償する、というのが生活保障です。生活上のリスクに対するリスクマネジメントとも言えます。もちろん、生活者自身がこれらの生活保障すべてに対応することは時間的にも能力的にも不可能です。生活保障は、社会全体の仕組みの中にシステムとして組み込まれているのです。

まず政府が行う生活保障があります。これが社会保障であり、その中心が年金、医療、介護の社会保険です。社会保障だけでは充分ではなく、それを補うものが企業福祉です。民間サラリーマン、公務員等は勤務先の企業・団体からも企業福祉・福利厚生という名で生活保障を受けています。さらにそれでも不十分であれば、生活者自身の自助努力で賄います。

生活保障は、こうした国、勤務先、自助による3 階建て構造で成り立っています。
会計人は、会計の専門家として企業・団体にアドバイスする立場にありますから、そこで働く従業員、職員の生活保障のあり方にも気を配る必要があります。例えば、組織のコンプライアンスとして社会保険の義務を履行しているか、従業員が安心して、またモチベーションを高くして働ける福利厚生が提供されているか、自助努力を支援する制度・情報提供があるか、などです。生活保障のあり方に気を配ることは、企業・団体の健全な発展にもつながっていきます。