やることをやりつくすとは

(2011年02月09日)

この不況のなか、各企業の経営者のみなさまは
いろいろな経費節減に励んでいらっしゃると思います。
 
よく聞く経費節減対策としては、
・外注費の内製化
・購買先の多様化
・在庫の圧縮、リードタイムの短縮
・見積合わせ入札の徹底
・事務用品の購入制限
・コピー機単価の見直し
・携帯契約の見直し
・調達金利の引き下げ
・家賃引き下げ交渉
・オフィス面積の縮小、引越
・資産売却
・契約電気料金の見直し
・裏紙利用
・空調の温度制限
・新規雇用のストップ
・派遣派遣契約の停止
・残業禁止
・シフト見直しによる人員調整
・宅配契約の見直し
・警備会社の見直し
・ビルメンテナンス見直し
・リース契約の見直し
・雑誌の定期購読停止
・会合、学会、寄合、団体からの脱退
・税理士契約の見直し
などなど効果の大小も内容も様々で、賛否もありますが、
やれることは限りなくたくさんあります。

そして、この20年に及ぶ不況の中で上記にあることは、
みなさんやり尽くした感があります。

ただ、本当にやれることは全てやったのでしょうか?
経営者のみなさんの血のにじむ想いに敬意を払いながらも、
“単月の収支が黒字になっていない”なら、その経費節減対策は
まだ改善の余地があるのではないかと思います。

業種によっては、季節指数(季節による売上の大小)の
変動が大きい場合もありますが、
もし、単月の収支が成り立っていないのであれば、
経営改革の動きは、不十分と言わざるを得ません。
(厳しいかもしれませんが、
収支が合わないことを見逃せば会社の存亡に関わります)

守りの手として原価逓減策や販管費の圧縮策を更に実行する、
逆に攻め手としての戦略的な投資も検討が必要となります。
打つ手は無限ですが、手元現金残が色んな意味での制約となります。

それをやり尽くしても、なお単月の収支が成り立たないのであれば、
リスケジュールや資金調達といった財務収支により
経営を成り立たせなくてはいけません。

しかし、財務収支により営業収支を補完することには限界があります。
そもそも営業収支が成り立っていなければ
金融機関は資金を貸してくれません。
(セーフティーネット貸付、有担保貸付は別です。)

もし、金融機関が資金を貸してくれないならば、
資金留保により実質の調達と同じ効果がある
リスケジュールをせざるをえなくなります。
調達できない会社には、リスケジュールは大きな効果があります。

営業収支は検討した、財務収支も対策したとなると
その先には考えることは、そもそもその事業が、
成り立っているのかどうかという
根源的な問いに向き合わなくてはいけません。

収支が成り立たない要因は、粗利率が低いこと、
もしくは粗利額が足りないこと、
さらには、両方の複合要因のケースもあります。

場合によっては、事業の撤退の検討も必要ですし、
資金繰りが苦しいときには意外に思われるかもしれませんが、
敢えて部分的な売上を捨てることが有効な場合も出てきます。
(売上に付随する固定費が大幅に削減できる、
売掛サイトが長く資金が寝てしまうケースなど)

事業再生においては増収増益が唯一の解ではないケースがままあります。
貸借対照表と損益計算書、資金繰り表を
同時ににらみながら検討をする必要があります。
 
専門家「例えば税理士や会計士、事業再生のコンサルタント」
に依頼する意味があるとすれば、
上記のことを同時並行的に考えて、
そのための対策を打っていくことだと思います。
 
知らない知識・情報は、多少お金を払ってでも
専門家に聞いたりお願いしたり教えてもらったほうが、
自分の時間も有効に活用できると上でも有効と思います。
 
でも情報や知識にお金を払う人はまだまだ少ないと思います。

 
どんな困難な状況でも、
経営者が再生の決意ある限り必ず道は拓けます!
 
わたしも仕事で「相談料」という形でお金をいただいているので、
これからも、 
「もっと早く相談すればよかった~」
 と言ってもらえる仕事をたくさんしていきたいと思いました。