在庫削減で資金繰りを改善する

(2011年03月02日)

資金繰り改善の具体的方法は、下記の7つがあります。


1.売上金回収サイトの短縮(売ってから現金を受け取る期間の短縮)

2.支払いサイトを長くする(買ってから現金を払う期間の延長)

3.借入をおこす

4.在庫の削減

5.資産の流動化・現金化

6.増資

7.適切な節税
 

以前のコラムで1~3について、触れましたが、
今回は、「4.在庫の削減」について話をしたいと思います。


在庫を削減するとなぜ資金繰りが改善されるのでしょう?


実は、在庫と資金繰りは深い関係があります。


在庫となる商品を自己資金で買わない限り、何かしらの方法で
資金調達して仕入れることになります。


多くの場合、買掛金という形で取引先にツケて調達するのですが、
それだけでは賄えないので、運転資金として借入をして仕入れを行います。
という事は、その商品をさばいて現金化しないと、その間は利息を払って
持っているということになります。


その為、在庫が塩漬けになると、お金を商品に変えて元よりも多くの
金額で回収して利益を得るするつもりが、いつまでもお金として使えない
ままであるばかりか、利払いというキャッシュアウトをしてしまうという、
本末転倒な結果を生みます。


さらには、在庫の保管のために倉庫代や倉庫で働く人の人件費が掛かるので、
在庫を持ちすぎると資金繰りを悪化させるばかりです。


それ故、在庫はお金がモノに形を変えただけなので貸借対照表上の「資産」
なのですが、「資産」ではなく「死産」だと言ったりするのですね。


このように、不良在庫を抱えることは、百害あって一利なしという
状態ですので、損切りしてでも削減すべきだと言えます。
損益上損してでも処理することにより金利負担、保管コストの削減になり、
資金繰りが改善されます。


ただし、不良在庫を損切りして処分するという事は、会社の利益を
減らすので損益を悪化させることになります。
銀行から融資を受けているなど、決算書を悪化させることに抵抗のある
会社にとって実行しづらい事でもあります。


そういった意味でバランス良く行う事が重要ですが、資金繰り改善を
図る為にはタイミングを見て処理すべきです。


万が一、不良在庫の処理を行って赤字となったとしても、繰越欠損金が
発生するので、翌期以降の利益と相殺することにより納税額を減らし、
資金繰りにプラスに働くという効果もあります。


このように、在庫を削減し適正なボリュームにすることにより
資金繰りを改善させることができます。


適正在庫を保つためには、帳簿上の管理だけではなく毎月の実地棚卸を行い、
在庫管理を徹底することが肝要です。