役員給与のカットをしてでも絶対黒字を出そう。

(2011年03月15日)

皆さんの会社の直近の決算書はいかがでしょうか?
黒字ですか?赤字ですか?
今度の決算は黒字になる見込みですか?
それとも残念ながら赤字でしょうか?
 
私の知人の会社でこんなことがありました。
その事例について、話をします
ある社長が今まで長らく無借金経営でやってきましたが、
今回、取引先の倒産のあおりを受けてしまい、
当面の資金繰りが急に苦しくなってしまいました。
 
そこで、久しぶりに銀行に融資を頼んでみることにしました。
今まで毎年、黒字か赤字ぎりぎりで特に不便も感じずに
ビジネスをしてきましたから、この社長は自分の商売に
社長自身、多少とも自信を持っていました。
 
社長は、長い間大きな問題もなくビジネスを継続しているから、
銀行も長年の取引を信用してくれて、簡単に融資をして
くれるだろうと思っておりました。
 
しかし、過去3年分の決算書を受け取った翌日、
銀行担当者から連絡があり
「今回はご期待には添えません。申し訳ございませんが、
お預かりした書類をお返しいたします。」
とつれない回答に唖然とする結果になってしまいました。
 
ビジネスをしている限り、毎年赤字が続いてしまうと、
遅かれ早かれ倒産します。
赤字ということは赤字の額だけ最初に持っていたお金が
減ることを意味します。
 
ビジネスを続けるには最低限の資金が
必要ですが、ついにその最低限の額を割った時点で、
取引がストップして事業を止めなければならなくなります。
 
ですから、どんな種類のビジネスであっても、ビジネスを
している以上、黒字を計上しなければならないわけです。
 
時折毎年のように赤字を計上しているにも関わらず、
経営を続けている会社を見かけますが、
それは、下記の理由が考えられます。
赤字補てんに銀行借入金を借用していたり、
オーナー個人の資産を食いつぶしている
だからこそ続けられることです。
 
しかしこの状態が続いた後は悲惨な事態が待っています。
これらのこともあり、銀行は極端なほど赤字を嫌うのです。
また赤字が毎年続く決算書を平気で持参する社長に対しては
冷たい態度になってしまうのです。
 
さて、私から以下の提案をしたいと思います。
決算が仮に赤字になっても、もし役員給与を減額させさえすれば
黒字計上が可能になるというのであれば、ぜひ役員給与を
減額して何としても赤字を避けた方が良いということです。  
 
なぜかと言えば、このようにして多少無理繰り黒字にした
決算書であっても、ばか正直に赤字にした決算書よりも、
今後の経営の選択肢が大幅に増えるからです。
つまりたとえ、形式的・表面的でも一応黒字の決算書ならば
一定の銀行融資をいざという時に受けることができますが、
赤字のままの決算書では、どんなに拝み倒そうとも銀行に
門前払いされてしまうからです。
 
 万が一、赤字になってしまった際には、
事業を回復させるまでのつなぎ資金として、
必要であれば借入れができる状態を作っておくことです。
 
赤字すなわち事業があまり上手く行っていない時には、
経営者方は、誰でも余裕が無くなるものですが、
資金繰りに窮してしまうとますます余裕を失い悪循環に陥ります。
 
この事態を防ぐために、再起のための借入れをすることも
時には必要になります。
 
ちなみに役員給与を期の途中で上げ下げすると
税務上問題になるのですが、業績悪化により支払うのが
困難な役員給与を下げることに関しては、
実際の運用上問題なく税務署も理解してくれますので、
心配は要りません。  
 
ぜひ経営の基本原則として、
経営の自由度をもつ、
選択肢を多くもつ、
ということを忘れないようにしたいものです。