資産の流動化・現金化

(2011年04月28日)

今日は久しぶりに、資金繰り改善の具体的方法について話を
したいと思います。
資金繰り改善の具体的方法は、下記の7つがあります。


1.売上金回収サイトの短縮(売ってから現金を受け取る期間の短縮)

2.支払いサイトを長くする(買ってから現金を払う期間の延長)

3.借入をおこす

4.在庫の削減

5.資産の流動化・現金化

6.増資

7.適切な節税


前回までに1~4について、触れましたので、
今回は、「5.資産の流動化・現金化」について詳しく触れて
みたいと思います。

資産の流動化とは、 資産を売却または証券化して現金化
することですが、すぐに資金繰りに使えない資産を現金化
することにより、手元の資金が厚くなり資金繰りが安定した
経営を行えます。

特に、遊休不動産は、何も産まないばかりか、固定資産税が
かかるので、キャッシュアウトしかありません。このような
資産はすぐにでも売却して現金にし、負債を圧縮したり
運転資金の補填に使った方が良いですよね。

銀行融資の担保として抵当権を付けられている不動産の
場合は、担保に取られている不動産が事業に直接関係ない
ものだったり、自宅ではないのであれば、売却して負債を
減らすことも一つの手です。

債務を圧縮することにより、借入の総額が減りますので、
利息の負担を減らすことができます。また、借入の本数が
減れば、元金の返済額も減ります。

但し、売却する際は、多額の売却損が発生し、債務超過と
なってしまうなど自社の財務内容を大きく棄損することも
ありますので、対外的な影響を考えて慎重に検討する
必要もありますのでご注意ください。

自宅や事業に直接関係ある不動産のように手放すことが
できない場合は、資金繰りが厳しいからと言って売却して
現金化するわけにはいきません。
特に工場や店舗は、手放してしまったら商売ができなく
なりますので不可能です。

自宅の場合は、売ろうと思えば売れますが、自宅は、
精神的な拠り所である場合が多く、業況の悪化により自宅を
失うとなると社長の精神的ダメージは大きく、それが会社の
業績に大きく響くことも往々にしてあります。

このような手放すわけにはいかない不動産の場合は、
「セールアンドリースバック」という手法を使います。
「セールアンドリースバック」についての詳細は、次の機会に
きちんと話を致しますが、簡単に説明すると、不動産を売却して、
買い主から借りて、引き続きその不動産を使うという手法です。


今回のテーマとは若干ずれるかもしれませんが、定期預金の
流動化も中小企業においてはよく検討されるものです。


定期預金は、貸借対照表上の流動資産なのですが固定性
預金というように流動性に欠ける上、銀行からの融資の
担保として定期預金に質権設定されている場合は、預金として
資産に計上されていながら、自由には使えません。


銀行に質権設定されている定期預金は、自社のもので
ありながら、対象となっている融資が完済されない限り
使うことができないのです。
つまり、流動資産でありながら流動性がない状態なのです。

例えば、融資の金利が3%で、それに見合いになっている
定期預金の金利が0.1%の場合、差額は、マイナス2.9%です。
使えない定期預金のために2.9%の利息を払っていることに
なります。


それであれば、定期預金と借入金を相殺してしまえば、それに
かかる利息は0円になります。

資産は減りますが、融資を完済するまでは、そもそも使えない
のですから、固執する必要はないとも考えることができます。


その他にも様々な資産の流動化というものはあります。
とても一回では伝えきれないので、別の機会にお伝えできればと
思います。