銀行融資における決算書・担保・保証人について

(2011年07月17日)

銀行が、企業に対して融資を審査するとき審査の材料として
何を優先してみているのでしょうか。自分自身の経験をふまえ
ながら話をしていきます。
 
銀行が、融資を審査する際の資料としてみるものは、ずばり
①決算書②担保③保証人です。
 
これらは、銀行が融資審査を行うにおいて、審査材料として
検討することです。
 
では、これらの項目は、融資審査において、どのように見られて
いるのでしょうか。
 
審査における優先順位としては、

 1.決算書

 2.担保

 3.保証人

 という順番となります。
 

そのうち、融資審査は、決算書で8割が決まります。
決算書には、貸借対照表と損益計算書とがありますが、
貸借対照表で、銀行員が何よりも目がいくところは、純資産です。
 
純資産は、プラスであることが必須。マイナスであれば、
債務超過と言われ、融資は困難となります。
 
また純資産がプラスでも、資産の部の各勘定科目にて資産
価値のないものがあり、実質の資産で見て、純資産がマイナス
となれば実質債務超過と見られ、融資は困難となります。
 
例えば、純資産が+5百万円あり、一方で資産の部の売掛金が
50百万円あり、そのうち20百万円が不良資産で、資産価値の
ある売掛金が30百万円あるのであれば、純資産は

 +5百万円-20百万円=△15百万円
 
となり、実質債務超過ということになります。
 
次に、損益計算書で、銀行員が目がいくところは、営業利益・
経常利益です。当期純利益ではありません。
 
当期純利益は、その期だけの利益・損失である特別利益・
特別損失に左右されやすく、銀行の見方としては、参考程度に
とどまります。
 
営業利益・経常利益、いずれかがマイナスであると、融資は
受けにくくなります。
 
このように、融資審査においては、決算書が8割のウェートを
しめます。

そのほかの、位置づけはどうなっているのでしょうか。
その次に、融資審査において見られるのが、担保、です。

では、融資審査における担保の位置づけについて話をします。 
ただ、決算書の内容が良ければ、担保は重視されません。
 
その場合、無担保でも、十分に融資を受けることができます。
 
決算書の内容が芳しくない時に、融資審査の補完の材料と
されるのが、担保ということになります。
 
逆に、決算書の内容が悪ければ、担保があっても、融資を
受けることは困難になります。
 
あくまで、担保は補完的なものです。
 
なぜなら、もし貸倒れとなってしまったら、不動産が担保に
入っていれば、 その不動産を競売することになりますが、
銀行が見ていた金額では売れず、 貸倒れ金額を満たすことが
できないかもしれないですし、そもそも担保の競売手続きは、
銀行にとっては事務負担が大きくなってしまうからです。
 
融資審査において、担保は決算書を補完するものでありますが、
決算書の内容が悪ければ、担保だけで融資を受けることは
困難です。
 
担保だけで融資を受けたいのであれば、不動産担保専門の
ノンバンクを考えるべきです。 
 
そして、保証人は、融資審査においてはあくまで参考程度に
しか見られません。では、融資審査において保証人はどのように
してみているのでしょうか。
 
銀行融資において、多くのケースでは、会社の代表者1名
のみが保証人になることでしょう。
 
なぜ代表者が保証人になるのか。貸倒れになった場合に
備えてその代表者の資産をあてにするというよりも、代表者を
保証人とすることにより、融資の返済の責任を代表者に
持たせる、という意味合いの方が強いです。
 
代表者の他に、いくら資産を持っている保証人がついたとしても、
もし貸倒れとなった場合、保証人の資産もなくなっていることが
多いですし、また保証人は他の銀行でも保証人となっている
ことが多いので、貸倒れとなった場合でも、その保証人の資産で
完全に補てんされるとは限らないからです。
 
こういったことから、融資審査において、保証人はあくまで、
参考程度にしか見られません。
 
以上述べたように、融資審査において、審査の優先順位としては、

 1.決算書

 2.担保

 3.保証人

 という順番になります。
 
決算書の内容が悪ければ、いくら担保があっても、いくら
保証人がいても、融資は受けられないのが、銀行の融資です。
 
ここら辺を気をつけるといいですね。