中小企業が、銀行に金利競争をさせてはいけない訳とは

(2011年07月24日)

よくお客様から
「低金利で借りるために、見積合せをすると良いですか?」
という話をよく、耳にします。

例えば融資のことを良く知らない方の本などを読んでみると
「銀行も、仕入先の1社」
「だから、常に、天秤にかけて、条件の良い銀行を選べ!」
などと書かれています。

銀行も、仕入先の1社というのは、はっきり言って間違いでは
ありません。
しかし、融資取引では、商品などの仕入先とは、決定的に
違うことがあります。

それは、会社の決算内容など、経営状況を、きっちり把握して
いることです。

もし、みなさんが、商品の納入先の経営状況を、銀行並みに
きっちり把握できていたら、どのような対応を致しますか?

発注先の経営状況が良ければ、より良い取引条件を
提示して、見積合せに勝とうとしますよね。

しかし、経営状況に不安を感じれば、納入するのをためらい、
場合によっては、取引を見合わせることになるのではないでしょうか。

仕入れる側は、これでは、安定的な仕入ができずに、仕入確保
のために、高くても別の仕入先を探すことに、なりませんか?

融資取引で、金利競争をさせていれば、同じことが起こります。
経営状況が良ければ、低金利の提示を受けられ、より良い条件で
借りれるでしょう。

しかし、経営状況が悪くなると、
◆ 金利で融資取引を選別する先 = メイン銀行がない先
◆ メイン銀行ではないので、今回は、リスクをとってまで、
取引はできない。
ということになり、借入がうまくいかないことになります。

借入をできるとしても、金利競争をさせていたということは、
銀行にとっては、採算が低い条件を提示していたことです。

したがって、採算確保のためにも、高い金利の提示になる
でしょう。

最悪のケースは、既存の融資金利の引き上げだけを提示
されるかもしれません。

また、通常の商品仕入れなら、条件が悪くても別の仕入先を
探すことは、できるでしょうが・・・

経営状況が悪ければ、融資をしてくれる、新たな金融機関を
探すことは、とても難しいものです。

このように、中小企業においては、金利競争をさせることは
危険ですし、場合によっては、その後の融資取引で、逆効果に
なることもあります。

中小企業にとって、融資取引は、資金繰りの安定化には本当に
欠かせないものです。

そのためには、金利競争をさせて銀行を選別するのではなく、
メイン銀行などとの良好な取引関係を構築して、安定的な融資
取引をしてもらえることを優先しましょう。