銀行が最近、融資を提案してくれなくなったことが意味するものとは

(2011年08月29日)

今まで、融資を提案してくれてきた銀行が、最近、新規融資を
提案してくれないことを経験したことはありませんか。
 
経営者としては、さびしい思いをするとともに、 
「自分の会社、ひょっとしたら銀行から融資を受けられなく
なった?」
 と、考え込んでしまう方もいらっしゃることでしょう。
今日は、銀行が最近、融資を提案してくれなくなったことが
意味するものとは何かについて話をします。
 
今まで新規融資の提案をしてきてくれていた銀行が、最近、
提案してくれなくなった。
これには、次のような要因があります。

 ・銀行の担当者が代わった。

 ・銀行の支店長が代わった。

 ・銀行のスタンスが代わった。
 
 ・企業の格付が下がった。
 
それぞれ、詳しく見てみてみます。 

1.銀行の担当者が代わったから  
自分の会社を担当してくれている担当者が、前担当者の転勤
などの事情により、代わったことはないですか?
 普通の企業と同じで、銀行員も、出来、不出来があります。
通常、企業と接触するのは、銀行の得意先係と言われる
人たちです。
 
得意先係とは、銀行で「営業」の仕事を行います。
得意先係は、銀行に利益をもたらすことにより、評価される
仕事です。銀行の利益は、第一に、企業に融資を行うことに
よる利息収入であり、 融資を多く実行すればするほど、
その得意先係は高い評価を受けることになります。
 
しかし、一般の企業の営業でも、できる営業、できない営業が
いるように、銀行にも、できる得意先係、できない得意先係が
いるのです。

 ・適切なタイミングで融資を企業に勧められない。

 ・その適切なタイミングも分からない。

 ・人と話をするのが苦手で、経営とも、ろくに話をできない。
 
などで、仕事ができない得意先係であれば、融資をあなたの
会社になかなか勧められないことでしょう。
 
2.銀行の支店長が代わったから
銀行の支店長が、転勤などで最近、代わったことはないでしょうか。
銀行の支店の最高責任者は、もちろん支店長です。支店長で
融資決裁できる融資案件であれば、支店長が決裁したら融資が
出ます。
 
支店長を越えて銀行の本部が融資決裁する融資案件であれば、
本部が融資決裁をしますが、支店長が融資を出したいと言えば、
9割以上の確率で本部も融資を決裁します。
 
なぜならば、融資が出るかどうかのカギを握るのは、第一に
支店長になるのです。
 
ただ、支店長でも、融資に積極的な支店長、消極的な支店長が
存在します。
支店長になるまでのキャリアが、得意先係が長かったのであれば
積極的な支店長が多く、融資係が長かったのであれば消極的な
支店長が多くなります。
 
今まで融資審査が比較的通りやすかった支店長が、交代して
融資が通りにくくなることは、よくある話です。
 
この場合、支店長が交代したことが、新規融資の提案がなくなった
ことの原因として考えられることになります。 

3.銀行のスタンスが変わったから
時期によって、銀行の融資スタンスが大きく変わることがあります。
今まで融資に積極的だった銀行が、不良債権の増加により
消極的になってしまうことがあります。
また、最近で言えば、5年ぐらい前はビジネスローン(コンピュータが
審査する融資)が出やすかったのが、最近はビジネスローンは
消極的になった、ということもあります。 

4.企業の格付が下がったから
みなさんの会社の決算書に、以下の変化があると、格付はがくっと
下がることになります。

 ・今まで黒字だったのが、利益が大きく減少した、もしくは赤字になった。

 ・貸借対照表の純資産が債務超過になった。

 ・売上が大きく減少した。
 
ここ数期の決算書を並べて比較してみてください。決算書の内容が、
悪くなっていることはないですか。
決算書の内容が悪くなると、企業の格付は下がることになります。
 
格付が下がると、その企業への融資は、消極的になります。
新規融資の提案も銀行は控えることになります。 

5.企業から融資を求めにいく
以上、今まで銀行が融資提案をしてきてくれていたのが、最近、
提案してくれなくなった。その原因を、4つの観点から見てみました。
 
ただ、新規融資の提案がなくなったら、企業から積極的に銀行に
アプローチをし、銀行に融資を求めるべきです。
新規融資を提案してくれなくなったといっても、企業から融資を
申し込めば、普通に融資が出るのかもしれません。
 
それで融資が出なかったら、自分の会社の資金繰りを見て、
どういう対策をうっていくべきか、考えていかなければなりません。
 
自分の会社は、融資は受けられるのか受けられないのか、
常に気にしてみましょう。