社長はつらいよ

(2011年09月01日)

社長というのがどれだけ大変なものか、本当のところ、それは
社長にしかわかりません。相談する相手を探して、悩みを共有
して息抜きをすることすら、難しいことです。

経営をするにあたり、社長ご自身のメンタルはとても重要です。
なにしろ、舵とり役なわけですから、いつも健康な状態で判断を
して頂きたいと思います。

今日は、連帯保証の重さについて話をします

連帯保証の責任はとてつもなく重いです。
個人の住宅ローンのようなものとは別に、何百万から数十億円
という単位で、社長は自分の借金とは別の返済責任を負って
います。

私は元々銀行員でした。その頃は何の気兼ねもなく、
「ここに連帯保証人のサインとハンコをお願いします」
等と日常的に言っていたものです。

それが本当にどれ程重いのか、恥ずかしいことに、今まで
考えていませんでした。銀行を辞めて、自分が借金をするときに
なって、やっと気付きました。
 
その署名と押印は、社長にとって自分の人生が、自分と家族の
ものだけでなく、会社・従業員・取引先等の社会的責任を負うことに
なるのです。

本来、会社が存在するということは雇用を守り、経済を回すと
いう点で、それ自体に価値があります。
そのために会社の借金の連帯保証をするということは、社会
貢献ともいえます。それが、どれだけ重いのか、この点が
なかなか周りに理解してもらえません。

儲かっている時はたくさん報酬をもらっているのだから、
苦しい時は我慢しろ、と言われることでしょう。でも、結局何か
あれば全て自分の責任と思うと、文句の一つも言いたくなります。

役員報酬は、法的根拠とは別に、「社会貢献料」を含みます。
だからこそ、社長には報酬を受け取って頂きたいのです。
その上で、誰にも不満に言われない状況を再構築しなくては
なりません。
 
程度の問題があることは当然ですが、責任を感じるあまり
リスケ等の依頼をする際に、過度に自らの報酬を下げてしまう
社長は多いです。少なくとも、「借入返済を、ご自身の生活費や
お子様の教育費等を削ってでも続行する」ことは、あっては
なりません。

万一、そうしてしまっていたら、再度交渉をやり直すべきです。
大半の場合、生活費や養育費を削ってしまっている事実を
銀行側は認識していません。
 
意地悪に言えば、言わないと認識してくれません。そして、
銀行は人の最低限文化的な生活を、侵して融資を回収する
権利を持ちません。

大事なことは、ある程度下げなくてはいけないとなったとしても、
「うまくいったら元の報酬金額に戻せる」ではなく
、「うまくいかなくとも、最低限度は守れる」
という水準をあらかじめ理解し、死守することです。
 
ギャンブル的な思考や「これがダメならおしまい」という状況は
はじめから回避しないと、腰を据えて社長としての業務をこなし
続けるのは困難です。

もし、今そうなっているとしたら?
今すぐそこから脱却しなければなりません。最低でも資金収支が
均衡できるように、一つずつ丁寧に対策を実行しましょう。

なにかあった時には、連帯保証人としての責任が発生する重大な立場です。
だからこそ自らの生活は確保するべきなのです。