売掛金をとりっぱぐれないために何をすべきか

(2011年01月24日)

売掛金をとりっぱぐれないために何をすべきか
 
■売掛金の未回収を発生させないためのポイント


 売掛金の未回収を出さないようにするためには、
 具体的に何を考える必要があるのでしょうか。
   このことについて、話をしたいと思います。

 ポイントは、ズバリ3つあります。

 1.新規取引先の審査
 2.既存取引先の管理
 3.売掛金回収・債権回収


■売掛金の未回収を発生させないために・・・1.新規取引先の審査


 新規取引先や久しぶりの取引再開先の場合、そもそも、その取引先と
 売掛取引を行っていいのか、後払いでもキチンと支払ってくれるのか、その
 取引先の信用力から判断して、支払条件はどこまで許容できるのか(いつま
 でに支払ってもらうのか)、売掛金の限度額はいくらまでにするのか、など
 の取り決めを行います。

 ここがまず始めのポイントです。
 
 この審査を厳しくするのか、緩くするのか、
 この調整で売上が上がったり下がったりすると同時に、
 未回収も比例して増えたり減ったりすることになります。

 
 ◇審査厳しい=売上減少=売掛金の未回収減少=安全性高い
 ◇審査緩 い=売上上昇=売掛金の未回収増加=安全性低い
 
 よく聞くのは、個人の感覚だけに依存した審査基準や、人によってバラバラ
 な審査基準です。

 これでは会社として安全性が高いとは言えませんね。


■売掛金の未回収を発生させないために・・・2.既存取引先の管理について


 売掛取引が開始された後、継続的に取引を行っていく中で、リスク管理をど
 のように行っていくのか、つまり、変化する取引先の信用状態をどのように
 把握し、当初取り決めた売掛金の限度額や支払条件をどうコントロールして
 いくのかということになります。

 例えば、

 ある取引先に資金繰り悪化や倒産の噂が出たとします。

 この時、新規取引時に審査した当時の取り決めどおりに取引を継続するのか、
 リスク回避策として、外部の調査を入れたり、営業マンを確認に出向かせる、
 さらには、取引額を減らしたり、ストップしたりと条件を変えるのかという
 ことです。

 ここをキッチリと行うのか、緩くするのか、この調整でコストが上がったり
 下がったりすると同時に、売掛金の未回収も比例して増えたり減ったりする
 ことになります。

 ◇管理厳しい=コスト上昇=売掛金の未回収減少=安全性高い
 ◇管理緩 い=コスト減少=売掛金の未回収増加=安全性低い

 完全に営業マンに任せている会社は、管理ができているとは言えません。
 人によって能力の差が如実に表れるからです。

 会社として、取引先の情報を収集し管理する仕組みを整えていくことが求め
 られます。


■売掛金の未回収を発生させないために
 ・・・3.売掛金回収・債権回収について


 売掛金の未回収が発生してしまい、その対処をどうするのか、最悪の場合の
 売掛金回収・債権回収をどのように進めていくのか、これが最後の段階にな
 ります。

 ここは、どの場合にはこうするというルールや、それを実行するスピードに
 よって回収率が変化していくことになります。

 ◇回収アクション早い=売掛金の回収率良い=安全性高い
 ◇回収アクション遅い=売掛金の回収率悪い=安全性低い

 ほとんどの会社が、明確な回収アクションを定めずに、個別の例外対応で
 対処しているように思います。

 これはこれで良いのですが、問題は、未回収が発生してからのアクションが
 遅いということです。

 時間が経てばたつほど回収率は低下していきます。

 ということは、

未回収をすぐに把握できる状態であり、会社として未回収の問題に早期に
 取り組むという姿勢がなければいけないということになります。

 このように考えていくと、売掛金回収・債権回収の段階に至るには、その前
 に「新規取引先の審査」と「既存取引先の管理」という、2つの段階が必ず
 踏まれていることがわかると思います。

 つまり、

 未回収の売掛金が発生し回収できていないという“現象”は、

 1.「売掛金回収・債権回収の方法やスピード」と共に、その前段階である、
 2.「新規取引先の審査」と
 3.「既存取引先の管理」

 にも問題の原因があるということです。

 売掛金回収・債権回収の方法だけを考えれば、現在の問題である売掛金の回
 収はできるかもしれません。

 しかし、根本的に今後の未回収をなくしていこうと考えるのであれば、その
 前の段階である「新規取引先の審査」、「既存取引先の管理」も一緒に考え
 ていく必要があるのです。