生まれてきた意味

(2011年05月30日)

人は100%、全員、誰でも、生まれて来て、死にます。
 
そして、生まれてくるということを、人生という大きな流れの
川に漕ぎ出すということに例えると、

時には、流れに逆らって川上に向かって進むことも必要です。
なぜなら、川の流れを読む智恵や、へこたれない体力が
ついてきます。

そして、川下に向かっている時は周りを見渡せます。
ゆっくり漕いで行きたい方向へ向かってもいいし、流れに
まかせて寄り道をし、こころを動かす体験をしてもいい。 
幅広い視野を身につけることができます。

「人生の目的」には人それぞれの価値感があると思います。
また、人それぞれに到達したいところがあるので、川上に進もうが、
川下に進もうが、それは自由です。
 
そして、大きな川に漕ぎ出したのは、決して自分ひとりでは
ありません。
ふと周りを見渡せば、あちらにもこちらにもボートが見えます。
それは、同じ時代を生きている仲間です。

「おーい」と手を振れば「おーい」と答えてくれます。

しばらく一緒に、島をめざしたり、別れて別のところを目指すかも
しれません。同じ流れの中にいる限り、どこかで出会うこともある。

普段はそれが当たり前すぎて、同じ流れの中にいることを意識しない
かもしれません。

そして、もし生きている人間にしかできないことがあるとしたら。
それは、「今生きている人に、生きていてくれてありがとう」
とメッセージを送ることだと感じました。

ある日、自分のボートに沢山の小瓶が流れ着いてきます。
中を見ると、丁寧に書かれた手紙や、小さな貝殻やイラストが
入っています。

「今日はあなたが、この流れに漕ぎ出した日だよ。おめでとう」
「この世に生まれたことが奇跡」
「同じ流れの中で、今も生きていることはもっと奇跡」
と書いてあります。

嬉しいですね。
 
今回の震災ボランティアを通じて感じたことなのですか
ちょっと真面目な話をします。
 
それは
「生きているだけで、目の前に存在してくれるだけで奇跡だ」
ということを、今回の震災のことで感じました。
「当たり前のように会話できる奇跡」

その奇跡を喜びあうということが、
「生まれてきて、今も生きている人」ができる貴重な経験では
ないかと思います。

「おーい」と声をかけると「おーい」と返してもらえる。
知らない人でも、「同じ流れの中いるよー」と声をかけあえる。

そんな、大切なことを今回学ばせていただきました。

「今日あなたが生きている一日は、誰かが生きたかった一日」

今日、このコラムを読んでくださっている奇跡に
あらためて、お礼を申し上げます。
生きてくれていて、ありがとうございます。
 
すべての人が共通に持っている条件は、生まれて来て、
いつかは死ぬということ。
 
そして、生まれてきたことを祝うことは、今も生きている人にしか
出来ないこと。
今自分が生きていることの奇跡、生きている人とともにいる奇跡。
 
それに気が付くことが「生まれてきた意味」のひとつかもしれません。