法人の消費税不正還付で追徴税額75億円

(2011年12月18日)

消費税は主要な税目のひとつであり、預かり金的な性格を有するため、国民
の関心が極めて高く、税収等の面でもその位置づけが高まっています。このよ
うな状況下、消費税について虚偽の申告により不正に還付金を得るケースが見
受けられることから、企業に対する消費税調査は、ほとんどが法人税との同時
調査ですが、最近は、輸出企業を中心とした消費税単独の不正還付調査が増え
ているようです。

 これは、消費税法では商品の輸出や国際輸送、国際電話、国際郵便などの輸
出取引に該当する場合、内国消費税である消費税は外国で消費されるものには
課税しないという考えに基づき、消費税を免除していることを悪用し、虚偽の
申告により不正に還付金を得るケースが見受けられるためです。2010事務年度
においては、8,475件の消費税還付法人に対する調査が実施されました。

 その結果、74億9,700万円にのぼる消費税額が追徴されました。また、その
うちの830件は虚偽の申告により不正に還付を受けていたことも判明、
12億6,800万円が追徴されています。前事務年度と比べると、調査件数は15.3%、
不正件数も12.3%それぞれ減少しており、調査による追徴税額は57.7%減
少していますが、今後とも国税当局は消費税不正還付に積極的に取り組んでい
く方針です。

 消費税不正還付の事例をみると、架空の資産を計上し、消費税を不正還付し
たリサイクル業を営むA社の例があります。A社は、新規事業の開始に伴い、実
際は高額の機械装置をリースで導入したのに、帳簿等を改ざんし、自社の機械
装置として架空資産を計上。資産の取得費の全額を課税仕入れとして計上し、
消費税を不正に還付する申告をしていました。法人税についても、固定資産と
して減価償却費を計上していたのです。
 

出展元
(株)実務経営サービス お役立ちインフォメーション